議会運営委員会の行政調査(2月6日~8日)

私が所属している議会運営委員会の行政調査に行ってきました。(2月6日~8日)
議会運営委員会というのは、円滑な議会の運営を行うために、
議会運営の全般 について協議し、意見調整を図るための常設委員会です。
越谷市も、議会をどうしたら円滑に運営でき、そして市民の方により身近に感じて
もえるかということを常に追求しています。
この度は3つの自治体において調査してきましたので報告します。
各自治体の主な先進事例は下記の通りです。
また当然、議会運営について全般的な取り組みもお聞きしてきました。
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1.三重県鳥羽市(ITの活用事例)
2.大阪府東大阪市(委員会ライブ中継)
3.兵庫県明石市(議会報告会)
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それぞれの自治体について記載します。
※正直かなり長文なので、興味のある方だけ読んでください。
 最後に写真があります
(分かりやすく書いているつもりですが、ある程度、議会の知識がないと意味が
わからない部分があるかもしれません。申し訳ございません)
また、特に越谷と比較して進んでいる点だけ抜粋しています。
1.三重県鳥羽市(ITの活用事例)
①PC端末(タブレット)の持ち込みについて
 ・本議会&委員会におけるPCの持ち込みを認めている。
 ・執行部(行政)のPCの持ち込みも可能となっている(利用実績はないとのこと)

 ・一般質問などの際に、持ち込んだPCから画像などを議場のモニターに
  転送して、説明の資料として利用することができる。
  ⇒議場に46インチモニターを2台設
置している
 ・議会の資料のすべてをPDFにしてメールで送っている
  ⇒クラウドにて配布の案もあったが現在はメールのみで配布
  ⇒実際の会議での運用はまだまだ紙ベースでやっているとのこと
 ※PC端末導入に関して!  
  導入時には「自分が使えないから止めよう!」という意見はなかったとのこと!
  年配議員も率先して利用しはじめたとのこと!
  正直すばらしい!と思いました(^○^)

②Twitter(ツイッター)、グーグルカレンダー、LINE(ライン)などの活用
 ・議会の情報を上記ツールを利用して発信している
  情報発信の文面の責任者は議長としている
  ⇒Twitterに関しては、返信はしない。結構厳しい意見はあるとのこと

   誹謗中傷などがあれば、削除する。(そういう「つぶやき」はほとんどないらしいが)
  ⇒LINEは試行中
③議会&委員会中継(越谷市は本会議のみ中継を実施)
 ・
費用弁償が発生する本会議、常任委員会、議会運営委員会、
  全員協議会を生中継&録画中継している。
 ・議事録に残る部分のみ放送している。
  ⇒請願者が参加をする場合は放送して良いか確認する。
 ・正副議長選挙はインターネットにより所信表明を実施している。
 ※ライブ中継設備費用
  ⇒当初2つで5万のカメラ
  ⇒その後一台50万円のカメラを2台導入しているとのこと
④議会報告会の実施
 ・14人の議員を3班(5人、5人、4人)にわけて実施している。
  役割担当は進行、説明、記録に分担
  ⇒班編成は、当選回数、常任委員会を考慮して事務局が案を作成し
   議会に提示し最終決定をしている。
 ・議員報告会の広報の方法は下記
  ⇒ケーブルテレビ(人口の6割が見ている)
  ⇒議会だより
  ⇒ホームページ
  ⇒すべての自治会(47自治会)に議会報告会の実施の打診をしている
  ⇒議員自信の有権者に対する声がけ(一番効果があるらしい)
  
⑤その他
 ・会派制度を廃止している。
 ・反問権の付与をすべての職員に対して認めている。
 ・議会基本条例を定めている(37回の会議 1年7ヶ月の期間を経て成立)
 ・予算 決算を常任委員会でおこなっている( 越谷は特別委員会)
 
 正直、小さい自治体ならではの工夫と情熱を感じました。
 お金がなくても出来る!という気合も感じることができました!
2.大阪府東大阪市(委員会ライブ中継)
①委員会のインターネット中継について
 
会議録システムとの連携、音声認識装置と連動がされたシステム
  (マイクのスイッチを押すと、そのマイクの席の人にカメラが自然と切り替わる)
  ⇒大変高価で、委員会における中継システムとしては最高峰の設備であると思われる。
   個人的な質問として、コストを押さえる議論がなかったのか?とお聞きしたところ
   導入当時はUstreamやYouTubeのような格安のサービスの概念および発展は
   なかったと認識しているが、今導入をするとしたら当然そういう選択はあるだろうと
   担当者の方がコメントをされていました。
   東大阪市さんのシステム導入に関しては、新庁舎建て替えとも絡んでいるので
   一気にすばらしい、設備導入が進んだが、現在の越谷市の状況から考えると
   出来るだけコストを押さえスモールスタートで始めることが望ましいと思いました。
  ⇒インターネット中継(生、録画)のアクセス数についてお聞きしたところ
   アクセス数の評価はしていない。元々傍聴はそんなに多くなかったが
   より有権者に見る機会を増やそうということで実施している
   この点は単純に費用対効果だけではない部分であると考えます。
3.兵庫県明石市(議会報告会)

①議会報告会
 
今まで3回実施したとのこと。そのうえでの検討課題をお聞きしました(以下に記す)
  ⇒5会場で実施したが、すべての会場に同じ人が来てその人が目立ってしまった
  ⇒参加者がすくなかった(参加者は年々減っていく傾向にある)
  ⇒参加案内のビラ配りの反応があまりよくなかった
  ⇒全体的に準備不足であった。進め方についてもっと検討すべき。
  ⇒テーマ別での開催など工夫をする必要である。
  ⇒報告の方法についてもう少し工夫が必要であると考える。
    行政の下請け的な報告に終始するのではなく、委員からどのような意見が出され、
    どのような議論がなされたのかについて報告することが必要である。
  ⇒もっと様々な方法で情報提供を進めてからやらないといけない。
   今のままでは市民との距離は離れている。
  ⇒もっとこじんまりとした形式での報告方法も考える必要はある。
 しかしこれらの反省はやってみなければ、わからなかったはず。
 また越谷ではこのような状況を踏まえつつも、出来るだけ早い時期に
 議会報告会を実施する必要があるのではないかと思います。

②議会活性化のとりくみ
 ・1日1委員会を実施(越谷は4つの委員会を同日開催)
  ⇒議員が他の委員会(自分の所属外)を傍聴できるというメリットがある。
  ⇒今後、1議員が複数の委員会に所属することもできるようになる可能性あり
 ・決算審査特別委員会は議長を除く議員全員が参加している
  ⇒予算より決算に力を入れている ※決算の結果を予算に反映させるため
  (事業シート 全事業分をCDにして議員に渡しているとのこと) 
 ・
市議会活性化特別委員会を設置して議会基本条例施行をめざしている
 ・日曜議会、委員会の実施(夜間議会も検討中)
 ・本会議録DVD貸し出しを実施
 ・出前講座(なるほど市議会)を実施
 ・市議会に関する市民アンケートを実施

鳥羽市:タブレットを議場に接続できるようになってます。(次の写真につづく)

鳥羽市:議場に設置してあるモニターに表示されます。

東大阪市:音声システムとモニターが連動しています。

東大阪市:IT企業出身の血が騒ぎます!

明石市:明石公園です。朝の散歩にてとりました!

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