TPP賛成論を聞く

 『TPPと消費税、連立方程式をどう解くか?』という題で行われた
「がんばろう、日本!」国民協議会が主催するセミナーに参加をさせて頂きました。
パネラーは下記2名です。
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹 山下一仁氏
参議院議員 大野元裕氏


世の中TPP加盟における反対の理由は数多く叫ばれていますが、
この度はTPP参加におけるメリットを数多くお聞きすることが
できた点で大変有意義でありました。
私が理解したことを下記に要点だけまとめます。
(下記は私がセミナーにて理解したことであり、これによりTPP推進or反対という
 スタンスを伝えるものではありません)
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★参加するメリット/意義
●貿易による経済成長
 (TPPに参加し)企業が貿易・投資により国際化すれば海外の技術や
 活力をを取り込み経済成長に必要なイノベーションを活性化することができる。
 日本の輸出/GDP比は16%で低く、日本は現状貿易立国ではない
 また経済成長の寄与度は輸出/GDPシェアが低い国に高くある。
 (外需の拡大が見込める)


●中国の台頭
 アジアで力をつけてきた中国にもはや日本は1対1で勝つことは難しい
 昔は援助等していたので、ある程度強気な姿勢も取れたが
 近年のレアアース輸出の抑制の件などを見ても、対抗できない様子がわかる。
 →なので他国間でのルール作り(レベルの高い)で対抗する必要がある。
  いずれ中国が参加を表明した時には完成されたルール上に乗るしかない。
  加盟表明国のベトナム(社会主義国)は仮想中国となっている。


●WTOでの日本の地位低下(WTO:せかいぼうえききかん World Trade Organizationの略)
 日本はTPPではアメリカに次ぐ地位(立場)にある。
 WTOにはまだ法整備が進んでいない分野がある。TPPで作ったルールを
 WTOに持ち込み採用させることにより日本に有利に働く。
 やはり、そのためには早期にルール作りに加わることが必要
  
★参加しないデメリット
●世界の広大サプライチェーン※1から日本が外れてしまう。
 それによって部品産業などのダメージあり
 →日本の震災のために自動車部品工場が停止した影響で
  工場を停止するアメリカの自動車工場があるほど
  日本の部品メーカーは力を持っている。
 日本がTPPの交渉に入るといったら早急にカナダ、メキシコがTPPに
 参加の意思を示した。これは、参加しなければサプライチェーンから
 外されるということの焦りからとのこと。


●企業の海外移転
 高い関税下のもとでは輸出が困難になる可能性あり。
 他の国との競争の場合不利な状況になることが想定される。
 企業が海外に工場を移転し進出先の国で生産販売したほうが有利になる
 場合もある。
 
よくある疑問について
●情報不足
 昔に比べたらたくさんの情報が入ってきている。
 ガットウルグアイラウンドの交渉時もどんな結果になるかわかっていない。
 これから実施する国際交渉の結末が、どんなものかわかることのほうが不思議?


●農業について
 日本は品質で勝負できる余地は十分にある。
 日本国内でも品質によって商品の価格差は十分に生まれている。
 →安いものだけ買われるということはない。
 アメリカやEUも農家へ『直接支払い』という財政援助をしながら国際競争を実施している
 日本も同じような手法がとれるはず!裸で戦う必要はない。
 →日本は財政援助(直接支払い)ではなく、農作物の価格支持政策(消費者負担)で
  農家を助けてきた。
  消費者はTPPによって安く物が買えるという選択肢も増える。
  『消費者主義』という考え方が日本には欠落してきた。
  またアメリカやEUは価格支持政策から財政支援に舵をきることにより農業改革を進めてきた。
 
 少子高齢化によって国内の消費減は避けられない。
 →そうなったときに、どうするのか?というと海外に販路を拡げるという選択肢しかない。
  そういうことがわかりきっているのであれば、輸出に対して関税O(つまりTPP加盟)にして
  置くことが、将来的には有利になるのは明白である。


●工業について
 今のTPP参加予定国には大きな工業国はなく、日本の工業へのダメージは
 あまりないと考えられる。
 むしろ日本の部品産業は多く輸出されており、チャンスが広がる。


●国民皆保険の崩壊
 公的医療保険などの政府によるサービスはWTO・サービス協定の対象外
 これまでの自由貿易協定でも対象としていない。
 →なお米国はTPPでも取り上げないことを表明済み


●デフレ論
 →食料品での買い控えは起きにくい(食べることをやめて生活できないから)
 
●アメリカ陰謀説
 日本が勝手に言っている。
 日本を含むTPPはアメリカから見た場合も脅威がある。
 アメリカの自動車業界は反対


●ISDS条約※2脅威論(外国企業に訴えられて、規制を変更させられる)
 そもそも原則として投資を行い、損害を受けていることが前提
 (あくまで協定違反への対抗手段)
 アメリカが勝っているケースは過去少数しかない。


●日本の食品安全規制の緩和
 (WTO SPS協定※3を参考にすると)各国が国際基準より高い保護の水準を設けることが出来、
 科学的根拠に基づき厳しいSPS措置を設定することが可能


●日本の交渉力
 過去の日米では必ずしも日本は負けてきてはいない。
 日米牛肉自由化交渉では、タフ・ネゴシエーターとして日本の産業界を震え上がらせた
 米通商代表部(USTR)のヤイター代表が、「ダース・ヴェイダー」(映画スターウォーズに登場する)
 とあだ名をつけて恐れた交渉上手の農水官僚もいることが紹介された。


簡潔に書こうとおもったのですが、内容が濃すぎて、ついつい沢山書いてしまいました。
すみません・・・・最後まで読んでいただいた方、本当にありがとうございます(^○^)


また頂いた資料も何回も読み直してしまいました。でも農業については、
正直半分も理解しきれてないです。(;O;)
もっと勉強し(TPP反対派の本も読み直し)自分なりの解釈や判断をして、再度みなさんに
本件については改めて報告したいです。


言葉の解説
※1サプライチェーン
ある製品の原材料が生産されてから、最終消費者に届くまでのプロセス
※2ISDS条約
投資家対国家の紛争解決条項 (Investor State Dispute Settlement、ISDS)
※3SPS協定
WTO協定に含まれる協定(附属書)の1つであり、
「Sanitary and Phytosanitary Measures(衛生と植物防疫のための措置)」の
頭文字をとって、一般的にSPS協定と呼ばれている

セミナーの様子です。

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