会派行政調査(7月30日~8月1日)
7月30日~8月1日の3日間にかけて会派
立憲民主党と無所属の会にて行政調査に行ってきました。
①北海道北広島市(7月30日)
シティセールスについて
②北海道札幌市(7月31日)
・子どもの貧困対策について
・特定不妊・不育症治療費助成事業について
③北海道恵庭市(8月1日)
住民主体の花のまちづくりについて
その内容をご報告させて頂きます。
7月30日
北海道北広島市
シティセールスについて
(行政調査の様子)
(質問する私)
(ティッシュもクラーク&キャッチフレーズで北広島市をアピール)
(市で利用する袋もクラーク)
(クラーク氏の口の部分の内輪、顔にあてるとクラーク口になります)
◆背景
札幌市から近く、自然と住居地域が混在し住民からは
住みやすいとの認識はあるものの、人口の減少がはじまった。
この「住みやすさ」はあるが「認知度」がないという
ギャップを埋めるため、シティセールスを実施している。
※北広島市は東洋経済新報社「都市データパック」
住みよさランキング5年連続北海道1位である。
◆目的
北広島市の魅力や特性を情報発信することにより、
「訪れてみたい」「住んでみたい」「住み続けたい」と
感じてもらうこと
◆取組
・クラーク博士が明言を残した場所ということにあやかり
クラーク博士のゴロを使い「The Ambitious City」を前面に押し出す
・住みたくなるWEBサイト制作
・キャッチフレーズを利用したカードティッシュ
・北広島の特徴や魅力を20のフレーズにした内輪の作成
・北広島市に住みたくなる動画制作
・Yahoo!Japanへの広告掲載と「きたひろしまクイズ」の展開
・プロモーションツール「住みよいきたひろ」制作
・住みよさNo.1ステッカー
・バス内映像広告
・VR動画作成
・マンガ キタヒロ☆エゾリス家族
・地元3高校とのコラボ動画
・ランナー向け動画
・クイズ北広島or東広島市
・夫婦の写真コンテスト
・大学コラボふるさと納税動画
・高校コラボレーションコミック
◆ボールバーク候補市として
プロ野球日本ハムの本拠地移転先として
内定をもらっている段階(最終決定ではない)
このチャンスを活かし、野球場を中心とした
ボールバーク構想を成功させ、市の発展に貢献させたい
とのコメントあり。
※議員全員参加の特別委員会等が設置されている模様。
◆成果
定住人口の増加が少しづつはじまっており
成果が見えはじめたてきたばかりとの認識。
今までのシティセールスの取組は
『知名度の向上 + 住みよさを知ってもらう』
今後は下記が課題となる
『住みよさを知ってもらう + ブランド力の向上』
◆考察
お金をかけずに、市民を巻き込みながら
シンプルにクラーク博士のロゴを活用するという手法を
中心に、アイデア満載の数多くの取組を実施し
シティセールを実施していると感じた。
また、日本ハム本拠地移転という、大プロジェクトが
あり、市全体が盛り上がってきているような印象を受けた。
越谷市は何でもあるが、逆にこれという特徴がないと言われるが
この辺りをどう強みとしてとらえるかが、今後の課題であろう。
7月31日
北海道札幌市
①子どもの貧困対策について
(行政調査に様子)
(質問する私)
(頂いた資料)
◆子どもの貧困の性質
札幌市では子どもの貧困における実態調査を行った結果
子どもの貧困の性質を下記と考える
・身近にある問題
・ごく一部の限られた現象ではない
・経済的な問題だけではない
・子どもだけの問題ではない
・様々な要因が重なって起きる問題
⇒大人が抱えている困難と深くつながっている。
◆課題とその対応
<課題1> 相談・支援
・困難を抱えていると考えられる世帯ほど、
子どもや保護者自身の悩みを相談する人がいない
子育てに関する制度やサービス、
相談窓口を知らないなど、社会的孤立の傾向
・周囲から困難に気づくことが難しい。
相談窓口への行きづらさを感じている世帯が存在
⇒相談支援体制の充実・強化と支援策の情報を確実に
届けるための広報の充実が必要
<課題2> 子どもの育ちと学び
【乳幼児期の子育て】
・核家族化の進展により子育ての負担が増す中
周囲からの協力が得られず、子育ての不安を一人で抱え
込む世帯が増加
⇒乳幼児期の子どもの健やかな成長と、
子育て世帯の不安を解消する相談支援等の充実が必要
【子どもの学び】
・困難を抱えている世帯では、
学習環境が十分に整っておらず
学校以外での勉強時間が少ない傾向が見られ、
学習の理解度も低い傾向
⇒学習意欲の向上にも寄与するさまざまな学習機会の提供や、
子どもが安心して学ぶための支援体制の充実が必要
【子どもの居場所・体験】
・教育や進路のことを親に相談できない子どもや、
家庭や学校に居場所がないという感覚から
不登校になる子どもが存在
・困難を抱えている世帯では「孤食」の状況にある
子どもが見られ、家庭的な料理を知らない子どもも存在
・困難を抱えている世帯の子どもの成長のためには
家庭や学校以外でモデルとなる大人と関わる機会が
大切との指摘
⇒家庭や学校以外で子どもが安心して過ごすことができる
居場所づくりや、子どもの成長に寄与する多様な
学びや体験活動の支援が必要
<課題3> 若者の社会的自立
・困難を抱えている世帯では、大学進学への希望が低く、
教育資金の準備ができていない割合が高い傾向
・経済的な要因により進学を諦めている事例のほか、
身近に適切なモデルがいないため進学や就職に対する
イメージが持てない子どもが存在
⇒若者の進学・就労等の希望の実現に向けた
進路支援や就労支援、困難を抱える若者への相談支援など、
若者の社会的自立に向けた支援が必要
<課題4> 生活基盤の確保
・教育資金の準備状況に差が生じるなど、
世帯の経済状況が子どもにも影響
・仕事をしているにも関わらず収入が少ない世帯もあり、
特に母子家庭で高い傾向
⇒世帯の暮らし向きの安定に向けた保護者への
就労支援や生活基盤を確保する経済的支援が必要
<課題5> 特に配慮を要する世帯への支援
・児童養護施設等入所児童への退所後の生活や
進学等への支援の重要性
・ひとり親家庭は経済的に苦しい世帯が多く、
様々な困難を抱えやすい傾向
・生活保護世帯や生活困窮世帯では、
日常生活や子どもの進学等の様々な場面で困難や制約
⇒社会的養護を必要とする子どもやひとり親家庭、
生活保護・生活困窮世帯へのきめ細かな支援が必要
◆基本施策
それぞれの課題に対応した施策を下記に整理している。
【基本施策1】困難を抱える子ども・世帯を必要な支援につなげる取組の推進
⇒課題1に対応
施策1-1 気づき、働きかけによる相談支援体制の充実
施策1-2 地域や関係機関・団体との連携による支援体制の推進
【基本施策2】子どもの育ちと学びを支える取組の推進⇒課題2に対応
施策2-1 乳幼児期の子どもの育ちと子育ての支援
施策2-2 子どもの学びの支援
施策2-3 子どもの居場所づくり・体験活動の支援
【基本施策3】困難を抱える若者を支える取組の推進⇒課題3に対応
施策3-1 社会的自立に向けた支援
【基本施策4】保護者の就労や生活基盤の確保⇒課題4に対応
施策4-1 保護者の自立・就労の支援
施策4-2 生活基盤の確保に向けた支援
【基本施策5】特に配慮を要する子ども・世帯を支える取組の推進⇒課題5に対応
施策5-1 社会的養護を必要とする子どもへの支援
施策5-2 ひとり親家庭への支援
施策5-3 生活保護世帯・生活困窮世帯への支援
尚、施策1にて子どものくらし支援コーディネート事業を
H30年に展開するとのこと
困難を抱えている子どもや家庭を早期に把握し、
必要な支援につなげることを目的として、
一部地域でモデル事業として「子どもコーディネーター」を配置し、
子どもの暮らしを支える相談支援体制の充実を図るとともに、
ニーズの把握や活動の在り方等を検証する。
◆子どもの居場所づくり
地域の子どもの第3の居場所
・子どもが安心してすごしながら
地域の大人や子どもが交流し活動する場
・地域のつながりや見守りの役割を果たす場
◆子どもの居場所の可能性
・子ども
→安心できる居場所
→遊び、体験
→食育、食事の支援、孤独防止
→多様な学び
→学習支援
→悩みや不安の共有、相談支援
・子育て世代
→保護者の休息
→食事の支援
→様々な人との交流
→情報収集
→フードバンクやおすそわけ会
→悩みや不安の軽減、相談支援
・地域
→地域のみまもり、支え合い
→多世代交流の場
→情報共有、勉強会
→コミュニティ拠点
→子どもの参加
→社会参加の場
→まちづくり
→市民活動の活性化
札幌市はこども食堂に直接の支援はしていないが
ガイドブックなどを作成することにより間接的支援をしている。
②特定不妊・不育症治療費助成事業について
(行政調査の様子)
特定不妊治療については越谷市も同様の取組があるため
不育症治療助成事業の報告をする。
※不育症とは
不育症とは、2回以上の流産、死産や新生児死亡の既往がある場合を言います。
「流産、死産」は、妊娠検査薬が陽性になった場合ではなく、医療機関での
超音波検査により胎のうや胎芽を確認後、妊娠が終了した場合を言う。
◆事業目的
不育症治療等に要する費用の助成を行うことで、
不育症に悩む方の経済的負担の軽減を図ると共に、
不育症に関する適切な情報を提供し、
不育症の早期受診・早期治療を啓発すること
◆対象
不育症(疑いを含む)と診断され、対象となる検査及び治療を受けた法律上の
ご夫婦(治療開始時に法律上の婚姻をしている夫婦)で
次の要件を全て満たす方
1.札幌市が指定する医療機関で不育症治療を受けていること。
2.申請日において、ご夫婦のいずれかが札幌市内に住民登録をしていること。
3.ご夫婦の前年の所得(1月~5月の間に申請する場合は前々年の所得)の
合計額が730万円未満であること。
◆助成額
不育症検査及び治療に要した費用に対して、
1回の治療期間につき10万円までを上限として助成金を交付
※「1回の治療期間」とは、不育症の診断をするための検査(又は治療)
を開始した日から、妊娠が確定し出産(流産または死産を含む)した日
または医師の判断により治療が終了した日のこと
◆助成回数と助成期間
通算助成回数、1年間あたりの助成回数、通算助成期間に制限はなし
◆対象検査・治療
平成29年4月1日以降に開始した不育症の検査及び治療(医療保険適用の有無は問わない)
【検査】抗リン脂質抗体検査、凝固因子検査、
子宮形態検査、染色体検査
【治療】不育症治療としての投薬(アスピリン療法、ヘパリン療法等)
手術及びその他医師が必要と判断した不育症治療
◆指定医療機関
札幌市特定不妊治療費助事業医療機関
+生殖医療専門医が所属する医療機関
+周産期(母体・胎児)専門医が所属する医療機関
→計23か所
◆課題
・市民及び医療機関への周知が不足しているため
今後も周知と普及啓発を行う
・対象検査項目及び治療内容について意見や要望が多いため
見直しも含め検討していく
(札幌市役所一階でクラーク博士と撮りました)
(市役所を出てすぐに見えるテレビ塔)
8月1日 北海道恵庭市
住民主体の花のまちづくりについて
(行政調査の様子)
(えにわ 花のまちづくりプラン 表紙)
(えにわ 花のまちづくりプラン 中身の一部)
(花マップ)
(頂いた資料)
(駅前の様子です)
(市役所前で撮りました)
◆歴史
下記のように恵庭市は、昔から市民が自主的に立ち上げた活動とともに
花のある街づくりを進めてきた。
昭和36年(1961年) 恵庭市花いっぱい文化協会 設立
昭和45年(1970年) 市制施行 恵庭市誕生
昭和59年(1984年) 恵庭市花苗生産組合 設立
平成 3年(1991年) 第1回「恵庭・花とくらし展」 開催
ニュージーランドクライストチャーチ市視察
【 花の生産者・市民・市職員等有志13名】
平成10年(1998年) 花のまちづくりプラン完成
恵庭花のまちづくり推進会議設立
平成16年(2004年) 都市景観大賞 「美しいまちなみ大賞」受賞
国土交通省主催
平成18年(2006年) 川の駅「花ロードえにわ」
えこりん村 オープン
平成20年(2008年) 花のまちづくりプラン改定版完成
平成22年(2010年) 花いっぱい文化協会創立50周年
(社)日本観光協会第12回「花の観光地づくり大賞」受賞
◆恵 庭 市 の 花 の 生 産
道内有数の花苗生産地
平成27年度
生産量 5,579,000鉢
道内の生産鉢数の約30%が恵庭の花苗
◆花苗生産者の取り組み
恵庭市花苗生産組合
設 立:昭和59年
会 員:市内の花苗生産者4件(H30現在)で構成
事 業:花苗の生産(約500万株)
花いっぱい文化協会斡旋花苗生産の他
イベント等を通じて植栽技術の向上や
情報提供を目的に、各種講習会を開催
しています。(春と秋に講習会)
◆花いっぱい文化協会の活動
設 立:昭和36年(秋田県 雄物川町出身者7名)
会 員 数:約70団体(町内会・学校・任意団体・商店街等)
事 業:花苗の斡旋(約10万株)・花壇コンクールの実施
公共施設(学校・会館・公園・緑地等)への
花苗植栽、春と秋で花斡旋販売及び講習会の開催
◆恵庭花のまちづくりプラン
恵庭花のまちづくり推進会議
平成10年11月にプランの推進を目的に設立
構 成:花の関係者を始め教育・文化・経済団体等から
選出された18名のメンバーにより構成
事 業:花とくらし展の開催
フラワーガーデニングコンテスト(~H21)の実施
恵庭花とも写真展(H23~)の開催
花のまちづくり講演会開催・花マップ作成協力
市民向けオープンガーデンバスツアー開催(めぐみの庭めぐり)等
その他:花のまちづくりに関する事項や事業内容の検討・検証等
◆恵庭・花とくらし展
開催経緯 平成2年、市制施行20周年記念事業一環として
開催。会場は道と川の駅「花ロードえにわ」
、旧保健センターで実施。
事業内容 屋内会場はプリザーブドフラワー等花の体験、展示
を始めとして企画。
屋外会場では、オープンガーデンツアー・ステージイベント
花のマーケット・花のお楽しみ抽選会等も実施。
新規企画としてSNSと連動した写真キャンペーンを実施。
◆新イベント めぐみの庭めぐり
事業内容 地方創生推進交付金を活用。
市民を対象に恵み野地区のきれいな庭を公開。
移動手段として循環バスを地区内で運行。エリアごとに
インフォメーションや花ガイド、案内人なども配置。
ガーデナーと行政、地域、花団体の距離が縮まる。
(全体会議の開催、顔見知りになるなど)
◆商店街や企業等の取組み
商店街・企業等は植樹帯や植樹桝等を活用し、花苗を植栽
したり、花樽等のプランターを設置し環境美化に積極的に取
り組んでいる。
又、全国「花のまちづくり」コンクール等で数々の賞を受賞。
主な商店会:恵庭駅通・島松駅前通・漁町商店会
恵み野商店会(花さんぽ・やすらぎストリート)等
企業庭園等:道と川の駅「花ロードえにわ」・「サッポロビール庭園」
えこりん村(銀河庭園)・サンガーデン 等
◆オープンガーデン
えにわ遊マップ&恵み野花マップ
恵庭観光協会が中心となって毎年発行しています。
配布場所は、道と川の駅「花ロードえにわ」、
JR恵庭・島松・恵み野各駅、恵み野商店会の一部店舗等で配布。
◆恵庭市民花ガイドについて
【設置年度】 平成16年度 一般公募(平成17年6月7日認定)
【設置目的】 当市を訪れる、花の見学者に対して花のまちをご案内するとと
もに、花のまちづくりを広く紹介することを目的として設置。
【活動内容】 現在は視察(議会・団体等)で事前に申込みを受け活動。
土日の対応も可能。ただし、有料ツアー(旅行者)等には対応していない
【受 賞 暦】 平成29年度観光振興功労表彰(主催:北海道観光振興機構)
【登録者数】 16名(活動可能者数15名・主な活動月/7~8月)
【報 酬 等】 ボランティア(商品券等1,000円/1回支給)
【活動実績】 H18~H25年度 174件(5,729人)
H26年度 8件(384人)/ H27年度 9件(312人)
H28年度 12件 (293人) / H29年度 8件(236人)
◆花の拠点づくり
花の拠点!市民があるまれる場が必要ということで花の拠点づくりに着工。
現在ある道の駅に加え農畜産物直売所、キッチンガーデン ガーデマルシェ、
センターハウス、多目的芝生広場などを整備。これを民間に委託することで
収益を出し、その収益を花への投資に利用するという、継続をめざした
拠点づくりを平成32年以降に展開する予定とのこと。期待が集まる。
◆考察
私の住む、新方地区でもこのような考えを取り入れた事業で
市域お越し実現したいという希望がある。この度の調査を参考に
・花の種類
・収益からの採算性
・市民の協力
こんなキーワードからすこし考えてみたい。