教育・経済環境常任委員会行政調査(7月2日~4日)
7月2日~5日にかけて教育・環境経済常任委員会にて
行政調査に行ってきました。
3日間の調査内容は下記になっております。
①長野県塩尻市(7月2日)
塩尻市立図書館について
②岐阜県岐阜市(7月3日)
ITC教育について
小中一貫英語教室について
③愛知県豊橋市(7月4日)
次世代農業への取り組みについて
それぞれについて要点をまとめてみます。
7月2日(月)
長野県塩尻市 塩尻市立図書館について
(えんぱーく 塩尻市市民交流センター)
(行政調査の様子です)
(塩尻市市民交流センター&図書館の外観)
(開放感のある作りです)
(地図です。四角部分が部屋ですが、廊下部分もほぼすべて利用できます)
(廊下部分も利用スペースとなっています)
(これも部屋ではなく廊下部分です。)
(図書館① 話題性ある分野の特設コーナーサッカーワールドカップ)
(図書館② 地域産業のワインを紹介)
(図書館③ 本を贈ることを推進 贈り帯)
(図書館④ 本とDVDをセットにしておく。落語の本とDVDをセットにしている)
(図書館⑤ 本を用紙を見える用意飾る。)
(図書館⑥ 企画:世界の本を紹介)
(図書館⑦ 企画:妖怪ものを集めたコーナー)
(図書館⑧ 障がい者の方のため本を集める)
(図書館⑨ 新作本の紹介:実はこれ本のコピーを壁に貼ってあるだけです。)
(大きめのホールを完備)
(3Dプリンターを完備)
(観光課や商工会も同じ建物に)
(子育て支援センターもあります)
◆概要
2010年7月に市民交流センターの主要施設として、現在の図書館がオープンした。
複合施設となっており、子育て支援センター、交流エリア(会議室、ホール、ICTルーム、
音楽練習室など)、商工会議所、民間オフィスがある。
◆デザイン
建物を大変デザイン性にすぐれており、開放感がある。
また独特の形で部屋がガラス張りになっており、すべてが見渡せるつくりとなっていて
開放感がある。
◆基本方針
図書館の目指すべき方向として下記3つをあげており、それぞれの取り組みや事業で
実践している。
①役に立つ情報を提供する図書館
②意欲と活動を応援する図書館
③進化する図書館
◆塩尻図書館の特徴(おもに写真とともに紹介)
・排架
書架の高さを高く設定してある(特に壁面)ことで、より多くの本と利用者が出会える
ようにしてある
・混排
本と視聴覚資料をまぜて排架している。分類区分を基本としながらも、利用者視点で
関連する分類を組み合わせて排架している。
・複本
原則、複本を所蔵しない。スペースが限られる中、
できるだけ多くの本を購入したいため。ただし予約件数が多い場合は」追加で
購入する。予約が15件を超えると2冊目、35件で3冊目、55件で4冊目を購入する。
それ以上の購入はしない。
・企画展示
展示コーナーで、企画展示を実施している
・テーマブック
計画的にテーマを決めて行うほか、旬な話題やその時々の出来事についても
行っている。常時20テーマを実施している。
・3Dプリンター
ビジネス支援として導入。最新のモノづくりに興味のある方が学び、交流できるよう
3Dプリンターの利用サービスをしている。
・本の寺子屋
「本」の可能性を考えたいをテーマにして始まった「信州しおじり本の寺子屋」は
活字離れと言われる昨年の状況に対して、著者、出版社、書店と図書館が連携することにより
本の魅力を発信する取り組み
・贈り帯
塩尻書店組合と協働企画。子どもに本をプレゼントする企画で、本を贈る文化をつくることを目指している。
◆貸出率
年間の貸出率は人口あたり平均は5.3冊~5.5冊というところだが
塩尻市は一人当たり約10冊で、非常に多くの方が本を借りている。
◆市民参加
下記のような分野で市民参加が行われている。
・返本サポータ
・図書館ボランティア
・本の修理
・朗読ボランティア(音訳)→本のバリアフリー(現在500冊くらいとの話があった)
図書館を案内してもらったが、とにかく広く開放感がある。
いろいろな企画・工夫がなされており、
その場にいて楽しい、また来たいそんな図書館でありました。
越谷市の図書館も目指すべき姿として参考になる部分が沢山あると思いました。
7月3日(火)
岐阜県岐阜市
①ITC教育について
岐阜市では「教育立市」を目指し,ICTを活用した「わかる・できる授業」の実践に取り組んでいる。
◆環境
教育の情報化を推し進めるにあたり,
学校教育ネットワーク,50型デジタルテレビ, 後付電子黒板ユニット,実物投影機,省スモールPC,
整備を行い,授業における効果的な活用方法,岐阜市独自の教材開発などに取り組んできた。
そして既設の 50 型デジタルテレビ全台の電子黒板化と現行の教科書に対応した
デジタル教科書の導入をおこなった。
PC室のパソコンに加え、合計4100台のタブレットPCを導入する。
尚操作性を考え、下記のように2つのタイプでの導入に踏み切った。
小中学校⇒ Micrsoft Windows10 pro
特別支援学校⇒ Apple iPad Pro
◆先生への研修
・夏季希望研修
・情報主任研修
・各校での導入研修
◆取り組み
・教材配布・スポット機能を利用した教育
・写真投影・画面への書き込み・一斉表示を利用した教育
・デジタル教科書教材の利用・画面への書き込み・一斉表示を使用した協働学習
・答えが一つでない問題をみんなで語り合う場でのタブレットPCを利用した教育
⇒調べたことを伝えたり、プレゼンを録画して確認するなどに利用
・コミュニティスクールでの利用
⇒グループで地域を調べる、地域の人にプレゼンするなど
・特別支援学校や院学級での活用
⇒学習障害にあったアプリの選択、音声や画像選択によって意思表示が可能だったりする。
◆成果
学力にすぐに表れるというよりかは、生徒たちが興味をもって学習してくれるということに
数字として表れている。
ICT機器の活用が、子どもたちの情報活用の実践力、情報の科学的な理解、情報社会に参加する態度の
3つの情報活用能力の育成につなげられるよう実践を増やしていくとのこと。
◆その他
・ソフトバンクグループと組んでPepper(人型ロボット)をりようしたプログラミング教育を実施。
・ぎふICTサポーター(ICT支援員)を導入してサポートをしている。
②小中一貫英語教室について
(デジタルコンテンツ)
(独自の英語教材)
◆経緯
平成16年から構造改革特区制度を利用し他自治体にくらべ先進的な
英語教育を始める
岐阜発「英語でふるさと自慢」特区
小学生1、2年生も教育課程外で「英語活動」を年間18時間実施
平成27年には小学校1年生より教科化する
◆目標
岐阜市小中一貫英語教育目標
積極的に英語でコミュニケーションを図り、様々な相手と温かい人間関係を
築くとともに、自分やふるさとに誇りをもち、自信をもって思いや考えを伝え合う
資質や能力を育てる。
◆小学校の英語指導体制
学級担任の指導を基本に外国人(EF・ALT)とともに指導する。
EF:English Friend 英語が堪能な市内近郊在住の外国人 出身地は問わない(市の臨時雇用)
AlT:外国語指導助手 民間の会社と派遣業務委託契約を締結 英語を母国語とする外国人を派遣
◆小中一貫の英語指導体制
小中兼務の同一ALTの配置→中学校区の連携強化
1~2年生 学級担任とEFで指導
・年間全18時間をTTで実施
3~4年生 学級担任とEFで指導
年間18時間をTTで実施
年間17時間を学級担任のみで実施
5~6年生 学級担任とALTで指導
年間18時間をTTで実施
年間32時間を学級担任のみで実施
中学生 学級担任とALTで指導
週4時間の内1.5時間以上をALTと授業
小学生と同じALTを配置
◆岐阜市の独自の教材
教材・指導計画の作成→先生の指導に関する不安を解消
・児童用書籍
KIDS CROWN GIFT CITY(三省堂に依頼し岐阜市版として編集)
・岐阜市版指導計画
コンパスカリキュラム
・カード・模型などの導入
・映像教材
えいごリアンなど
◆職員研修の実施
英語教育のエキスパートを講師に招いて実施
・小学校英語教育担当者研
年間4回 →1回あたり3時間の研修を実施
・ベルリッツ講師による研修
英会話学校の講師を招いて実施
◆学校外での様々な取り組み
英語に興味・関心のある子どもたちの力を伸ばす
・土曜日の才能開花教育
・イングリッシュ・キャンプ IN GIFU
→4泊5日 オールイングリッシュ体験
◆成果
・小学校段階で英語でコミュニケーションをすることに興味関心を持っている
・全国と比較して、テストの結果※においてもアドバンテージがある
※児童検定(ブロンズコース) 中学校英語能力判定テスト(英検)での
全国平均と岐阜市の数値の比較
(岐阜駅前に織田信長の金の銅像がありました)
(ミニ旗でのおもてなしがすばらしいかったので撮りました。)
7月4日(水)
次世代農業への取り組みについて
①豊橋田原広域農業推進会議
(行政調査の様子①)
(行政調査の様子② 副委員長として御礼の挨拶をしました)
(宣伝)
(取組①)
(取組②)
(豊橋市役所です。かなり大きい市役所です)
◆目的
豊橋田原広域市町村における農業・農村のIT化を推進し、農業物輸出及び食農教育等
時代のニーズに対応した農業分野における先進的な取り組みと、農業の活性化を図ることを
目的とする
◆構成
豊田市、田原市、JA豊橋、JA愛知みなみ
◆事業概要
ア.推進会議・幹事会・ワーキングの開催
イ.食農教育推進事業
・食農教育推進フォーラムの開催
・収穫体験ツアーの開催
・親子花育バスツアーの開催
・産直・農業体験スタンプラリーの実施
・地産地消料理教室の開催
ウ.農産物輸出推進事業
・海外常設店舗における販売促進活動の実施
・業務用販路開拓におけるバイヤー等招聘
・販売促進資材の作成
・国内外における農産物輸出
エ.ファーマーズマーケット活動推進事業
・ワーキングの開催
・広告宣伝活動の実施
オ.広報活動事業
・ホームページの保守運用
カ.次世代農業人材に関する調査、活動、補助事業など
②次世代施設園芸の取り組みについて
全国10都市で事業が行われている。
◆事業の概要について
空調及び根域の複合環境制御技術によりミニトマトの収穫21t/10a(通常の2倍)の安定生産の実施
下水処理場の放流水の熱エネルギーの活用により化石燃料使用量を3割以上削減(理論値ベース)
名称 愛知豊橋次世代施設園芸推進コンソーシアム
品目 ミニトマト
面積 3.6ha
目標収穫 762t
事業実施概要
拠点整備 温室、下水処理場放流水の熱エネルギー供給整備、種苗生産移設、集出荷施設を整備
技術実証 複合環境制御(ミストによる飽差管理、炭酸ガス供給および根域環境制御等)による周年高品質、高収量栽培の実証
放流水の熱エネルギーを利用した加温施設の実証
その他取組 地域ブランドの確立、農業後継者や新規就農者等の研修受け入れによる施設園芸の担い手育成等