越谷・松伏水道企業団 行政調査(2月3日~4日)

2月3日、4日の2日間にかけて越谷・松伏水道企業団
水道事業調査研究特別委員会による行政調査が行われました。
この度の調査は下記2ヶ所にて実施をしました。
1.福岡県北九州市 北九州市上下水道水道局(2月3日)
2.福岡県福岡市 福岡地区水道企業団(2月4日)

2つの調査値について完結に報告します。
1.福岡県北九州市 北九州市上下水道水道局
主に、水道事業の広域化および水道営業業務包括委託
について調査をさせて頂きました。

(市役所の前で撮りました)

(説明の様子です)
①水道事業の広域化
北九州市はこれまで他の自治体との広域化を実践してきたわけですが
そこでの方針等を学んできたので簡単に紹介します。
◆基本方針
⇒市民生活に影響がないこと
⇒市民の財産である水を有効活用すること
⇒自治体双方にメリットがあること
◆統合(広域化)にむけた主な課題
⇒各種システムの統合
⇒施設水準の格差解消
⇒課題解消に要する財源の確保
⇒各制度の擦りあわせ
⇒円滑な事業の引き継ぎ
②業務包括委託
◆上下水道お客様センター(コールセンター)
委託業務内容
⇒水道の使用開始・中止・名義変更等の受付
⇒各種問合せ対応
⇒納付書再発行
⇒口座情報登録
◆水道料金センター
委託業務内容
⇒検診業務
⇒調停業務
⇒収納関連業務
⇒未納整理業務
⇒開閉栓業務
⇒窓口業務
※両業務の特徴は、最低ラインのペナルティを設けていること
(インセンティブはなし、設定が難しいとのこと)
◆効果
⇒つなぎ目のないサービスの提供
⇒夜間・休日の柔軟な対応
⇒事務運営の効率化
◆課題
⇒職員の業務知識・ノウハウの維持
⇒水道と下水道営業業務の効率的な運営
◆工夫
地元企業参画を必須条件にしたプロポーザルを実施している
企業が撤退のリスクは、会計士を入れた選考をすることにより回避している
(行政の職員は業者選定の選考委員のメンバーとならない)
2.福岡県福岡市 福岡地区水道企業団
主に管路整備と海水淡水化センターについて調査しました。

(調査の様子です)

(話を聞いています。真剣です)
福岡市は、市内に大きな河川がなく、昔から水不足に悩まされており
多くの課題に直面していた地域です。
また福岡地区水道企業団は越谷・松伏水道企業団のようにエンドユーザへの
水の提供をしているのではなく、各水道企業団に水を提供している、
いわば水の卸業です。
①管路整備
◆主な課題
⇒経年化管路の増加(多くの管路が同時期に40年を迎える)
⇒耐震性の不足(活断層の存在)
⇒外面腐食進行
⇒バックアップ機能の不足
◆対策方針
⇒老朽管の更新
・優先度が高い区間からの更新
・実耐用年数を最長で80年と設定(根拠あり)
⇒管路の耐震化
・警固断層部の管路から耐震化
・その他は更新に合わせて耐震化
⇒バックアップ機能の強化
・現状の課題を踏まえた機能強化
・新設管路の整備や構成団体管路との連携
②海水淡水化センター
これは字のごとく海水を淡水に変えるセンターです。
多くの特殊な技術を用いていることが分かります。
しかし単価が高いのがネックであるということです。
写真ですこし紹介します。

(UF膜ろ過装置①:不純物を取り除きます)

(UF膜ろ過装置②:不純物を取り除きます)

(UF膜ろ過装置③:不純物を取り除きます)

(高圧逆浸透装置:海水を膜に通して淡水を取り出します)

(低圧逆浸透装置:海水を膜に通して淡水を取り出します)

(高・低逆浸透装置:海水を膜に通して淡水を取り出します

(海岸から600メートル付近から海水をぴっぱります。
波の高さや強さも関係があるそうです。)

(砂などでろ過してから海水を取り込みます。)

(海水淡水化センター まみずピアでとりました)
この行政調査で学んだことを、しっかり活かしていきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA