教育環境経済常任委員会、行政調査(11月6日~8日)

教育環境経済常任委員会の行政調査に行ってきました。
日程は11月6日~8日の3日間です。
いきなり、出発の朝、事故で電車が動かないという大波乱から始まった
この度の行政調査ですが、議会事務局の方の迅速な対応もあり、日程どおり
にこなすことができました。
3つの訪問先について、それぞれ記載したいと思います。
書きたいことはたくさんあるのですが、相当なボリュームになってしまうので
特に気になった点や、重要だと思う点についてだけ書きたいと思います。
それでも、かなりの行数になってしまいますので、興味がある部分だけ、
さっと読んでいただければと思います。
1.スポーツ振興について(山口県下関市)
  スポーツによってまちづくりをしていこうという意思を
  『下関市スポーツ振興のまちづくり基本条例』という形で明文化している、自治体です。
  私もまさにスポーツによるまちづくりがしたい、地域活性化がしたいそんな思いで
  議員になった一人であり、大変期待していた調査でした。
  私が学んだ点/注目した点は下記の通りです
  ・議会提案により下関市スポーツ振興のまちづくり基本条例を制定している

  ・キーワードは『する(PLAY)、見る(観戦)、支える(ボランティア)』この
      3つの視点でスポーツ振興を進めているということ
  ・『下関海響マラソン』や『ツールド下関』など、下関の地理条件をうまく活用し
   全国的にも有名なイベントを開催している
  ・補助金などを支給することによって、スポーツ合宿を誘致し、観光面でも
   地域活性化を図っている
  ・行政と市民だけではなく、さらに企業を加えて、スポーツ振興を考えている。
  ・オリンピックの金メダリストには市民栄誉賞、銀・銅メダリストにはスポーツ名誉賞など
   を与える要領が存在する。
   贅沢は言えませんが、越谷が冠についた、全国的スポ―ツイベントぜひやりたいですね!
  ちなみに越谷市は、下関市のような条例はありませんが、下記取組をしており、
  スポーツ振興に関しては、負けないくらいの取組をしていると思います。
  =======================================
  ・スポ―ツ・レクリエーション都市宣言
  ・第4次越谷市総合振興計画  施行大綱6「いきいきとだれもが学べる心豊かなまちづくり」
   ⇒生涯にわたりスポーツ・レクリエーションにて親しめる環境をつくる
    さらに教育行政重点施策として細かく
    【方向1】スポーツレクリエーション活動の充実を図る
         ⇒活動環境の充実(多様な機会を活用した情報提供・参加促進)
         ⇒活動機会の充実(スポーツ観戦機会の充実)
    【方向2】スポーツレクリエーション活動を支援する体制の充実を図る
         ⇒組織の充実(スポーツボランティアの養成)
    【方向3】スポーツレクリエーション施設の充実を図る
         ⇒施設の改善・充実
    【方向4】健康ライフスタイル作りを支援する
         ⇒高齢者の健康づくりの支援
         ⇒障がい者の健康づくりの支援
   =======================================

2.小中一貫教育について(広島県呉市)
  中一ギャップ※1と言われる言葉をよく聞きようになりましたが、それを解消すべく
  考えられたのが、小中一貫教育です。
  呉市は市内の全小中学校が小中一貫教育に移行しているというところが
  大変注目すべきところです。
  私が学んだ点/注目した点は下記の通りです。
  ・小中一貫のカリキュラムに基づいた指導が行われている。
  ・4・3・2区分による教育の仕組み
   4(前期:小学校1~4年) 
   3(中期:小学校5年~中学校1年) 
   2(後期:中学校2~3年)
   という区分けを,身体や心の発達、自尊感情の変化、問題行動の発生率などを
   しっかりと分析したうえで、行っていること。
   ※特に中期に重点を置いた取り組みをしている

  ・小学校と中学校の施設が一体となった『1体型校舎』
   小学校と中学校の施設が分離している『分離型校舎』があるが
   既存の施設を最大限利用している。
   一体型校舎の場合は授業時間の違いなどに考慮してチャイムは一定の時間だけならし、
   あとはノーチャイムとのこと。施設の利用には様々な工夫が必要だということも学んだ。
  ・小中一貫教育推進コーディネータ(1名/校)を設け、連携がスムーズに行くようにしている。
 
  ・教員による小中合同授業研究、生徒による小中合同事業、小中合同行事
   異学年交流などを通じて、多くの交流を図り、垣根を低くしている。
  ・相互乗り入れ授業の実施(小学校の先生が中学校へ、中学校の先生が小学校へ)
  ・一部強化担任制の実施
  このような取り組みをして効果を挙げているがメリット、デメリットは次のようである。
  呉市の資料より
  ★メリット
   ①多様な授業が可能となり学習が充実できる。
   ②各教科等において学習効果が向上する
   ③切磋琢磨の機会が増加する
   ④集団での活動が充実でき活気が出る
   ⑤友達が増える(多様な価値観の中で自分の価値観を再発見できる)
   ⑥色々な考えに触れることができ、その中で自分の考えを伝えることができる
  ★デメリット
   ①通学距離や通学時間が長くなる
   ②運動会などの行事での出場機会が減る
   ③教材・教具に対することもの割合が増える
  まさに良いことだらけのように感じた行政調査でしたが、帰ってからネットを見ていると
  問題点や反対の動きもあるみたいです。
  ただ私が学んできたことと、『生徒の顔が変わってきたというのが効果なんです』
  と自信をもって言っていた行政の方を思い出すと、やっぱり素晴らしい取り組みだなぁと
  思いますね!
  では越谷で導入するこができるかというとこれは、相当ハードルが高いということが
  わかります。それは、小学校区と中学校区がバラバラで、小中一貫どころか、一つの小学校から
  3つの中学校にわかれて進学するような状況だからです。
  さらにはコミニケーション区というか公民館区(新方地区や桜井地区など13地区を指す)も
  バラバラなので、地域で子どもを育てるということもなかなか統一して実施できない
  状況なんです。
  これは他の自治体では珍しいことで、急激に都市化した越谷市が生んでしまった
  あまりよくない状況です。
  しかしながら、現在越谷市の現場で徐々に進んでいる、小中学校連携という試みに
  大いに期待したいところです。
  ※1中一ギャップ(デジタル大辞泉より)
  小学校から中学校に進学したときに、学習内容や生活リズムの変化になじむことができず、
  いじめが増加したり不登校になったりする現象。
  小学校までに築いた人間関係が失われる、
  リーダーの立場にあった子どもが先輩・後輩の上下関係の中で自分の居場所をなくす、
  学習内容のレベルが上がるなどの要因が考えられる。
3.地産地消の取り組みについて(岡山県岡山市)

  越谷市でも進めている地産地消を学びました。
  地産地消と言えば、主に4つの取組に分けられますね!
  ①直売所設立
  ②ブランド化
  ③学校給食
  ④その他(飲食店などでの活用)
  岡山市は農業の規模が越谷市より大きく、農作物も多いので、比較するのに
  若干難しいところはありますが、様々なことを学びました。
  私が学んだ点/注目した点は下記の通りです。
  ・越谷のように加工物をブランド化しているのではなく、作物そのものをブランド化している
   (ぶどうやももなど)
   
  ・ブランド化が進むと物が高価になり、逆に学校給食などに取り入れるのが難しくなる。
   ブランド化と地域での消費のものはある程度区分する必要がある
  ・学校給食等の仕入れはすべて学校側に任せており、地産地消に対する補助金などは
   一切支給していない。
  ・野菜のような長期保存がきかない作物は、学校給食に対して、安定供給という面においては
   やはり課題がある。
 
  しかし後継者不足などにおける課題は、日本全国共通であることを改めて認識した調査でも
  ありました。
 3日間本当に様々なことを学ばせて頂きました。ぜひとも越谷市に活かすべく、努力していきたい
 と思います。

行政調査に様子です。ちょっと逆光ですね(笑)

かの有名な巌流島です。

下関と言えば高杉晋作!朝6時散歩をしながらとりました!真似してます

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